金曜日, 11月 24, 2006

乳児期の運動の発達

生まれてから満1歳までを乳児期と呼ぶ。生後1ヶ月を過ぎるころになると、周囲の特定のものをじっと見つめたり、時々笑みを浮かべるようになる。2ヶ月を過ぎる頃には、「あーあー」という音を抑揚を付けながら発するようになり、微笑みも増えてくる。およそ3ヶ月ごろになると首が据わり、5ヶ月頃までには寝返るをするようになる。やがて、お座りしても体が倒れないよう自分でバランスが戸照るようになり、さらにつかまり立ち、伝い歩き、ひとり立ち、一人歩きが得きるようになる。概ね1歳前後に歩き出すのである。これらの発達は運動面と精神面そらぞれからなるが、順序性があり、ゆっくりではあるが逆戻りすることなく進んでいくという特徴がある。
ヒトはほかの哺乳類と比べて大脳が大きいため二足歩行が必要となった。二足歩行を行うためには様々な複雑なシステムが必要となる。そこで、生後まずは脳や神経系が先に発達していく必要がある。脳による指令やホルモンによる調節などが総合し、人間らしい発育・発達の仕方のあり方を決めている可能性がある。
脳神経は、大まかに大脳皮質と皮質下に区分される。皮質下は、大脳基底核、脳幹、脊髄などから構成される。一般には、大脳皮質よりも皮質下の神経系の方が早く発達する。
大脳皮質の発達には、1つの仮説がある。それは、生後1ヶ月では、形や色それぞれの処理に専門化した皮質領域が未分化であり、生後2ヶ月になると専門化が生じる。ただし、処理はできない。3ヶ月になると、処理可能なまでに専門化する、というものである。
また、2ヶ月児では、視覚野や聴覚野などの一次感覚野はすでに機能分化し、覚醒時には独立した知覚が成立していると考えられる。乳児が言語を話し始めるのは1歳を過ぎてからである。2ヶ月から4ヶ月の乳児は身体を動かすとそれに応じて環境が変わるということを学習し記憶することができる。

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