金曜日, 11月 24, 2006

転倒予防の意義

介護予防とは、単に高齢者が「介護保険の対象となることを防ぐことではなく、「生活機能」の低下を防ぐことにより、健康でいきいきした生活や人生を作ることである。そうした観点から、今後国家~市町村レベルで介護予防事業を一層拡大することが期待されている。そのためには、それらの政策や事業の基盤となるべき確かな学術的知見が求められる。
転倒予防が学術的・社会的に重視されるのは、転倒と大腿骨頚部骨折との因果関係にある。現在、年間約10万~11万例発生している大腿骨頚部骨折患者は、2030年には2.3倍になると予測されている。
転倒の発生頻度は年齢が増すごとに頻度が増し、女性の方が男性よりも若い時期から頻度が高いことが示されている。
転倒予防の重要性が強調されるのは、転倒が骨折、寝たきり、八日以後、そして志望に至る高齢者にとって重大かつ深刻な事態を招来するからである。また、転倒した高齢者が、対照群に比して生命予後が著しく不良であること、転倒に伴う外傷を契機に、一連の精神的・身体的偏重が生ずることも大きな理由といえる。

0 件のコメント: